Android Studio には、たくさんの機能があります。その中でもよく使う機能を簡単に紹介します。
Android Studioのインストール方法については、こちらの記事で紹介しています。
Androidアプリを開発するソフト、Android Studioをパソコンにインストールする方法とデバッグ環境を構築する方法(AVD作成、実機接続)をたくさんの図を使って詳しく紹介します。
プロジェクト作成
まずは、プロジェクトを作成します。
(前回の「Android Studioをインストール」で紹介したプロジェクト作成と同じ内容なので、作成していただいた方は、次の「Android Stuidoの画面構成」に進んでください。)
メニューから、Android Studio を起動します。
「Create New Project」をクリックします。
テンプレート選択画面で、「Empty Activity」を選択して、「Next」ボタンをクリックします。
プロジェクトの設定画面が表示されるので、情報を入力します。
Name: (アプリ名 適宜変更してください) My Application
Package Name: (パッケージ名 適宜変更してください) com.example.myapp
パッケージ名(ApplicationID)について
- アプリを公開する場合は、ドメインなどを利用して、他の人と重ならないようにする
- 2 つ以上のセグメント(1つ以上のドット)が必要
- 使用できる文字は英数字とアンダースコアのみ
Language: Java
Minimum SDK: API 19:Android 4.4(KitKat)
アプリをインストールできる一番低いAPIを選択します。
Minimum SDKを選択すると、下にシェアが表示されるので、これを参考にAPIバージョンを決定します。
参考:AndroidとAPIバージョンの対応表 (クリックして表示)
Use legacy android.support libraries: チェックなし
項目の設定ができたら、「Finish」 ボタンをクリックします。
Component Installer 画面が表示されるので、しばらく待ちます。
処理中は、Android Studioの下の帯に状態が表示されているので、落ち着くまで待つと、プロジェクトが作成されます。
Android Stuidoの画面構成
作成したプロジェクトを見ていきます。
Android Stuidoの画面は、次のような構成になっています。
メニューの [View] - [Tool Windows] から選択することで、その他いろいろなウィンドウを表示することができます。
プロジェクトウィンドウ プロジェクト内のファイルがツリー構造で表示されます。
構造(Structure)ウィンドウ選択しているファイル内のクラスやメソッドなどの構造が、ツリー形式で表示されます。
コードエディタウィンドウ選択しているファイルのソースコードが表示されます。
レイアウトファイルの場合、右上のボタンをクリックしてレイアウトエディタに切り替えることができます。
レイアウトエディタ 画面のレイアウトを編集したり、ドラッグ&ドロップで部品を配置したり、属性を変更することができます。
logcat ログを表示するウィンドウです。
TODO ソース中に記載した // FIXME (あとで修正が必要)、 // TODO (あとで追加・修正する) が、一覧表示されます。
プロジェクトの構成
プロジェクトウィンドウに表示されているファイルの構成を紹介します。
マニフェストファイル /manifests/AndroidManifest.xml 名前やアイコン、パーミッションなど、アプリの基本情報を定義するファイルです。
javaのソースコード javaで記述するプログラムのコードです。MainActivity(.java)は、初期画面を制御するメインアクティビティ。1つのアクティビティが、1つの画面を制御します。
リソースファイル 画像やレイアウト、文字列やスタイル情報など、アプリ全体から参照するリソースを定義します。
レイアウトファイル(ビューグループ) どんな風に画面を表示するかレイアウトを定義するファイルです。ウィジェットの配置(1列・格子・重ねるなど)を定義します。activity_main.xmlは、メインアクティビティの画面レイアウトを定義します。
*ウィジェットとは、イメージビューやテキストボックス、カレンダー、リストビューなど、標準で用意されているレイアウト用の部品です。
colors.xml カラー情報を定義します。
strings.xml 文字列を定義します。
アクティビティとレイアウト
アクティビティとレイアウトという名前が出てきました。
はじめてだと、耳慣れないかもしれませんので、その関係を説明します。
たとえば、メイン画面とサブ画面を表示する場合、アクティビティとレイアウトの関係は、こんなイメージです。
アクティビティは1つの画面を制御します。画面のデザインに関しては、レイアウトファイルを使います。
ソースコード
次は、実際にソースコードをみていきます。
プロジェクトを作成すると次のようなコードが自動生成されます。
MainActivity
メイン画面を制御するアクティビティです。
activity_main.xml
MainActivityに呼び出されているレイアウトファイル activity_main.xml の中も、みてみます。
ConstraintLayoutというウィジェットの中に、「Hello World!」と表示するTextViewが配置されています。
周りの記述はどう配置するかなどのパラメータです。
便利な機能
これから、デバッグをしていくのに役立つ機能を紹介します。
ソースコードエディタの便利な機能
ソースを入力していると、いろいろな補助をしてくれます。
たとえば、このようなメッセージが表示されたとき、Alt + Enter を押すと、自動で必要な import 文を追加してくれます。
トースト
画面上に少しの間、短い文字列を表示する機能です。
ユーザーに補助的なメッセージを表示したり、デバッグ時にコメントを表示するのに使うことができます。
Toast.makeText(Context context, Char Sequence text, int duration).show();
Activity クラスは Context クラスのサブクラスなので、thisで第1引数に渡すことができます。
Toast.makeText(this, msg, Toast.LENGTH_SHORT).show();
Toast.makeText(MainActivity.this, "保存しました", Toast.LENGTH_LONG).show();
ログ
android.util.Logクラスを使ってログを出力すると、Logcatウィンドウにログが表示されます。
Log.d(String tag, String msg)
Log.d("ログのテスト", new Date().toString());
ログの表示レベルを Verbose (すべて表示) から、Debug に変更します。
虫眼鏡マークの欄に検索文字を入力して絞り込むことができます。
デバッグ
デバッグするときは、ソースの左側をクリックして赤い丸のブレイクポイントをおきます。
ツールバーから、虫マークのボタンをクリックすると、デバッグモードで実行され、ブレイクポイントで止まります。
ステップ実行ボタンをクリックして、変数の内容を確認しながら、デバッグしていきます。
まとめ
Android Studioの簡単な使い方や構成、アクティビティとレイアウトの関係、ソースコードの記述内容など、まずはざっくりと紹介しました。
このあとは、具体的なソースを使って詳しく説明していきたいと思います。